日本道観の道教交流 ブログ

日本道観と中国三大宗教と言われる道教(タオイズム)の縁、交流の軌跡、貴重な道教儀礼の写真もご紹介。

北京白雲観を訪問 2008年7月

北京白雲観を訪問~中国への旅

 

七月二十八日に北京空港に降り立った。

 八月から始まる北京オリンピックの準備に空港や市内は活気に満ちていた。十月に労山で行われる研究会の招待状をいただいたことについての打ち合わせもかねて、白雲観を訪れた。中国道教協会副会長の張氏、中国道教協会秘書長の袁氏、副秘書長の孫氏、そして白雲観の李道長ともお目にかかることができ、道教の聖地である中国四川省地震とその後の復興について、また中国国内での道教の発展状況などについていろいろとお話をうかがうことができた。また白雲観の寶である、明の時代の香炉を模した青銅製の香炉を記念にいただいた。中国と日本の道教の交流は十七年の時を超えて、これから新たにスタートするのである。

 

 

馬王堆の漢墓導引の歴史をたどる

 

三十日には湖南省長沙市にある湖南省博物館を訪れた。

馬王堆の漢墓は一九七一年に発掘され、現在日本道観で指導している導引術のルーツ、導引図の帛画が発見され、そのニュースが世界の人々を驚かせた。長沙の国の国王にあたる家柄の家族の墓であり、たくさんの埋蔵品が残されている。その中でもやはり導引図と中国古代の医学関連の書物の発掘は最も興味のあるところであり、博物館科研办公室の副主任研究員の喻燕姣氏に現在の研究の進展状況などをうかがった。またこれからもいろいろと情報交換を重ねましょうと、またの再会を約束した。

 

 

 南岳衡山 朱陵宮を訪問

 

三十一日には中国道教の五大名山といわれる南岳衡山の朱陵宮に参拝した。突然の訪問にもかかわらず、朱理然道長にお目にかかることができた。女性の道長ということで宮で継続的に修行をしている道士は皆女性。日本道観道長が女性であることもあって大変話が弾み、また昼食にごちそうになった精進料理は絶品で、道長自ら調合されたといわれる衡山の薬酒も大変美味であった。この日の巡り合いを天に感謝して何度も乾杯をし、またの再会を約束して宮を後にした。