日本道観の道教交流 ブログ

日本道観と中国三大宗教と言われる道教(タオイズム)の縁、交流の軌跡、貴重な道教儀礼の写真もご紹介。

天來大先生に導かれた感動の出逢い

天來大先生に導かれた感動の出逢い

 

 

天來大先生が道家龍門派第十三代を継承され、正式に道士の資格を允可された記念の台湾首廟天壇で、今年四月に台南市道教会理事長、陳榮盛大法師が大がかりな儀礼をされるとのことで、スタッフを連れて勉強に出かけました。これまでも何度か参拝させていただき、早島妙瑞道長とともに道士として儀礼に参加したこともある廟です。道服で正装された天來大先生の記念写真は、建て直す前の同廟で撮影されたもので、みなさんも何度も目にされていたことでしょう。天來大先生とのご縁を思い、感慨深い思いで廟に足を踏み入れました。そして、そこで思いもよらない感動的な出逢いがあったのです。

 

 

首廟天壇の理事であられる、陳江山氏は実は昭和四十四年に天來大先生が台湾の方々に導引術を指導された時に、直々学ばれていた名士のお一人だったのです。『TAO』に掲載されていた「神技妙手」の額にある邵禹銘氏の名前を見つけられて、「これは私の上司です。そしてその奥様が早島先生のご指導で、寝たきりの病人から元気に回復され、台湾中が大騒ぎになりました。あの折に、私たちは早島先生に何度も合気のご指導をいただいたのです」と大変懐かしそうに語られました。

 

 

もうその当時を知る方々はいらっしゃらないものと思っておりましたので、この四十年の年月を超えた巡り逢いは、本当に大きな驚きでした。まさに、天來大先生が開かれたタオイズムの歴史の流れを、一つずつパズルを埋めてゆくように、見えない世界に導かれて旅をしていることを確信し、常に私たち弟子たちを見守ってくださっている天來大先生の気を間近に感じ、胸が熱くなりました。

 

 

私たちの修行は今始まったばかり、「心配せずに一歩ずつ進めてゆきなさい」と天來大先生からお言葉をいただいたような気がいたしました。

 

 

そしてこれからも続く、長いタオイズムの旅は、ますます世界に向けて開かれてゆくのでしょう。

 

 

早島妙聴