日本道観の道教交流 ブログ

日本道観と中国三大宗教と言われる道教(タオイズム)の縁、交流の軌跡、貴重な道教儀礼の写真もご紹介。

台湾燈会における道教儀礼を勉強に台南へ 2008年2月

台湾燈会における道教儀礼を勉強に台南へ

 

台南縣(南科特定區 Solar City <陽光電城>)にて、二月二十一日(旧暦一月十五日)から三月二日の十一日間にわたり「台湾燈会」が開催され、特設会場では「元宵節」を祝う道教儀礼が大々的に行われた。そのため、早島妙聴副道長日本道観一行は、道教儀礼の勉強と今後の道教文化、音楽保存などを話し合うために、二月二十五日に台南を訪問した。

 

 

 台南縣が主催した今回の台湾燈会では、陳榮盛大法師が主となって、十一日間にわたって道教儀礼が行われた。これは、三十年前の媽祖のお祭りで四十九日間にわたった儀礼に次ぐ長さだということだ。

 

 

 今回の催事には、道教音楽や民俗学の研究者も儀礼収録のために来られていたが、国が主催し正式な儀礼収録として、全日程の十一日間の儀礼をすべて記録したことは、道教保存の上でも画期的なことだった。陣榮盛大法師が言われていた、

 「大切な道教儀礼を、そしてその音楽を守ってゆきたい」

 という希望が、着実に実現に向けて進んでいる。

 

 

 また台湾は五十年ぶりの寒気により風も強く、予想をはるかに超える寒さだった。しかし広い会場では道士が十三名というような大きな儀礼にも立ち会うことができ、本当に感動的な二日間だった。

 

 

 そして、二十六日の午前中には、台南縣の縣長(縣知事)の蘇煥智氏と面会し、その様子をプレスが取材、縣長蘇氏にご招待された昼食会では、陳榮盛大法師や台湾燈会を主催した台南縣政府の方々、道教会の重鎮や、道教研究の学者の方々と、道教儀礼、音楽保存の話に花が咲いた。今日という日を出発点に、日本道観、そして台南縣、台南市の政府や道教会が皆で力を合わせて道教研究を深め、新たなる人材を育てながら大切な道教を守ってゆこうと語りあった。

 

 

 国を超え、地域を超え、「道」(TAO)で皆の心は一つに結ばれ、新たなる一歩を踏み出した。